ライフスタイルとインテリア

イギリスのライフスタイルを参考に、自分自身の住宅環境のあり方を考え直してみますと、イギリス人の多くは、自宅は家族とのプライベートな空間ではなく、週末などに訪れるゲストなどとシェアする空間というような考えがとても根強いようです。

住む家の環境を整えるということは、室内だけではなくガーデニングなども含み室内のインテリアなどには、そこに住む人々のアイデンティティや考え方が、訪れた人々に伝わるような印象を受けることが多いです。ヨーロッパの人々の自宅を訪れてみると壁を埋め尽くすほどの写真や絵画を額縁に入れて飾る習慣は、日本人にはなかなかなじみがないものでもありますが、すべては住宅環境を楽しむためのものであるということが前提となっているようで、住む人々がその空間を楽しみながら味わっている証であるとも認識できます。

実際にイギリス国内を歩き回ってみると、その町並みの美しさを感じると共に、歴史ある建築物が立ち並ぶ姿に、その都市としての景観の美しさに感銘を受けるばかりであります。イギリスに長く住む友人の話では、イギリス人の多くは経済的に余裕がある人ほど、建築年数が長い物件を求める傾向などもあるようなのです。新築物件に価値を重んじる日本人の傾向とは相反するものがあるのは、地震大国などとも呼ばれる日本の自然災害の多さなども関係しているのかもしれませんね。

アンティーク好きなイギリス人の暮らし

イギリスには歴史的な建造物やアンティークインテリアなどの内装品が数多く残されているようです。

これはイギリス人がそのような歴史的な建築物や日用品を好む傾向があることによるものとされておりますが、日本のような災害が多い気候風土であったり、過去の戦争による都市破壊などがあった歴史的な背景の異なりが、そのような都市空間のあり方の違いを示しているのかもしれません。

日本ではアンティークなものを骨董品などと呼びますが、イギリス人はアンティークなインテリアをとても大切にし、好んで愛用している人々が多いようです。室内には家族代々に大切にされてきたアンティークな絵画や家具、日用品といったようなものが数多く見られるのも特徴であります。

イギリスは隣接する様々な国の特色や文化の影響を受けていることから、そこには古来から人々が進行してきた、様々な宗教観や神々の姿なども垣間見られるようです。

近代化とともに、宗教感や神々の姿は、人間を中心とする生き方、考え方に移行していったようですが、観光名所ともなるような古い寺院を訪れてみると、建築物そのものが荘厳な神々の世界観を表現しているようなものが感じ取れます。日本人の暮らしのなかにも同様に、現代建築のなかに床の間や仏壇などの仏具が家具の姿が消滅していく背景には、人々から神や宗教心への信仰の薄れを表しているのでしょうか。