裁ち落とし配置

空間の広がりや、被写体の動きを効果的に表現したい場合には、裁ち落とし配置を行います。目立たせたい要素に注目して、全体をレイアウトしてみましょう。
基本はあくまでも「版面内にデザイン要素を配置する」ことですが、あえてここから外れたレイアウトを行うこともあります。すべての要素を版面内に収めた場合に、版面の四角が強調されすぎて窮屈な印象を与えることがあります。このような場合は、写真や図版などを紙面からはみ出すように配置する技法の裁ち落とし配置を用いるのが効果的です。写真は、カメラのレンズを通した時点で、すでに風景から切り取られた状態、すなわちトリミングされた状態です。写真を使う場合は、そのような写真をさらに切り取って、紙面に配置することになります。そこで、被写体を目立たせたいのか、写真全体の空気感を生かしたいのかを考えてレイアウトを練ると、裁ち落とし配置にするか否かが判断しやすくなるでしょう。写真が持つ印象を生かすように心がけることが大切です。

被写体を目立たせたいのであれば、基本通り、版面に収まるように写真を配置した方が目的を達成しやすいはずです。一方、空気感を生かしたいのであれば、裁ち落とし配置の方が適している場合があります。裁ち落とし配置は、紙面に空間的な広がりを持たせることができる基本的なレイアウト技法の1つですが、すべての写真に向いているわけではありません。また、写真の四隅すべてを裁ち落としにする必要はないので、上部のみ、左右のみなど、部分的な裁ち落とし配置も効果的です。この技法については、正解はないので、表現したい目的によって使い分けると良いでしょう。一度配置をしてみて、良し悪しを判断してください。

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