重さを意識したレイアウト

紙面に様々なデザイン要素を配置する際には、各要素の「重さ」を見定め、全体の「重心」を考慮してレイアウトすることが大切です。「重さ」は文字、写真、図版、色面の濃度差に置き換えて考えることができます。濃度や密度が高いものは重くなり、低いものは軽くなります。文字は、太くしたり、字間を詰めたりするほど密度が高くなるため、重く感じるようになります。写真や図版は、背景とのコントラストが大きいほど重く感じられます。また、同じ大きさの文字や写真、色面であっても、色が濃いほど重く、薄いほど軽く感じられます。各要素を配置する際に、このような「重さ」を意識して紙面の重心を考えていきます。レイアウトの重心を紙面の中央に置くと、安定感のある仕上がりになります。逆に、重要度の高い順に闇雲にレイアウトしていくと、安定感のない仕上がりになってしまうので注意をしましょう。

重心の取り方の、いくつかの例を挙げてみましょう。まずは紙面の右上と左下に同様の要素を配置する方法です。重心が紙面の中心に来るので、安定感のあるレイアウトとなります。次に、写真や図面、文字をすべて中央揃えにする方法です。中央揃えにすると、左右のバランスが均衡するため、安定感のある紙面に仕上がります。また、要素の「重さ」が色の濃淡によって変わることを生かすのも有効な方法です。色が濃くサイズが小さめの要素を紙面の右上に、色が薄くサイズが大きめの要素を左下に配置する方法は、簡単に紙面に強弱をつけられるためよく利用されています。なお、このような基本的なテクニックを習得した上で、あえて重心を紙面の中央からはずすテクニックも、もちろん有効です。

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