ピザンティンの板絵イコンとは

キリスト教のイコンは、聖堂に描かれた壁画や祭壇に安置されている板絵、持ち運べる象牙やガラスの工芸品などさまざまです。ビザンティンで発達したイコンは、東方正教会の厳格な規範に基づいて制作されたもので、限られた画家のみが描くことを許されたものです。イコンへの礼拝は、それらを通して、キリストや聖母そのものを崇拝するものであると規定されていたそうです。イコンというのは、神の世界の入口であり、窓であるとして描かれていて、その周囲には木枠が施されていたそうです。初期のイコンは、八世紀~九世紀の100年余りも続いた聖像破壊運動・イコノクラスムによって残念ながら多くが失われてしまいました。十一世紀の中頃には、ローマを中心とする西方カトリックと東方正教に分裂してしまいました。東方正教は東欧からロシアへ広まりました。

Related Posts